てなわけで、皆さんも半沢直樹最終回観ましたか。
銀行の中身はこんな甘いもんじゃないとか
あるいは、内部でこんなに揉めてないとか
実際の航空会社の損実はこの何倍かの数千億円だったとか
まあ、そんなことはどうでも良い位
久々に「水戸黄門」、「大岡越前」あるいは「必殺仕置き人」
現代版を観て痛快な気持ちになりますね。
なんとも芝居臭いし嘘くさいのだけど
このワザとらしい芝居臭さこそ
芝居の醍醐味という訳で
リアリティとか現実との整合性なんか糞くらえと思わせてくれました。
視聴率が高かった理由も分かります。
気分は80年代の小劇場ブームの頃の勢いのある演劇を観たときのような気持ちです。
さて、それはさておき竹内結子さんはこの番組を観ていたのでしょうか？
このドラマですが、コロナの影響もあって撮影が遅れましたが
そのおかげでここ数年間の日本の問題点をくっきりと写していました。
銀行や会社は困っている人を少しでも幸福にするために仕事をし
次に家族である社員を守る義務がある
政治家は国民のために働き
国民の命を守る責任がある。
そんな当たり前のことが通らない世の中である
口には出さなくても多くの人が感じている
そしてこの国の未来に対する絶望感を持っている。
いつしか物事は逆転して
社員は会社を守るために犠牲になる
国民は国の威厳を守るために我慢し続ける
そのことがこの国を動かす経営者や政治家にとって当たり前になっている。
もちろん口に出して公の席では言わなくても
その発言の端々にそのような本音が聴こえてくる。
竹内結子さんの死の何％かはこの国のこの雰囲気を作っている
権力者のせいであると私は思う。
せめて亡くなった方への心に響く思いやりの言葉のひとつも
言えないのかと思ってします。
国民の一人が残念な死を遂げた。
この国を治める者として
もっと何かないのだろうか。
ないのだろうな。
ましてや、私達庶民の命より
自分達のことだろうね。
国家元首でもない国王でもない人間の葬儀に
巨額の税金を使うこともそう。
私達の税金は年貢じゃない。
税金はこんなときに国民に還元するためのものだ。
誰かが自殺する。
政府や行政は責任逃れのために
何とかダイヤルとかやってますよ。
そんな宣伝を行う。
全く的外れ。
自分達に責任の矢が向かないために
即座に言い訳とやってるふりを行うというのはいかがなものか。
さて、竹内結子さんの死については
色々な方が書いているので
私があれこれいうことは控えます。
ただ、もしかしたら「半沢直樹」を観て
爆笑することがあったなら死ななかったのでは…とか。
そう、音楽がそのとき身近にあったのかな…とか。
そんなことを思ってしまいます。
いつか誰かが書いていましたが
音楽が身近にある人は自殺する割合が低いとか。
科学的な根拠や統計がどうなっているのかは分かりませんが
それは一理あるような気がします。
若い頃、まだ精神的に強くなくて
どうしようもなく辛かった時
僕も一晩中音楽を聴いていました。
決してそれは明るい曲だけではなく…。
例えば一晩中、中島みゆきの初期の頃の歌を聴いて
「この人の絶望に比べれば、僕の絶望はまだまだだな。」
なんて昇る朝日に頬染めながら
仕方ない。
今日も生きてみようと思ったのです。
「生きていればなんとかなる。」
そんな科白も浮かんだなあ。
上戸彩の科白も彼女に聞いて欲しかった。
