2010年11月

2010年11月29日01:20

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「龍馬伝」最終回を観ました。

夜想曲集:音楽と夕暮れをめぐる五つの物語
著者：カズオ・イシグロ
早川書房(2009-06-10)
販売元：Amazon.co.jp
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　てなわけで
　どうでもいいけど
　「龍馬伝」最終回を観ました。
　大河ドラマの最終回って
　いつも平凡
　勿論坂本龍馬の最後なんて皆知ってるから
　歴史通りにやれば
　当然意外性はなくなる。

　まあ
　このドラマは何と言っても
　福山雅治も好きでしたが
　それ以上に
　三菱商事の創始者
　岩崎弥太郎を演じた「静かなるドン」でしょう。

　よく三菱関係者から文句が来なかったもんだと思います。
　最後まで汚く
　小さな人物となっていました。

　それでまあ
　まだ１１月だというのにもう最終回かと思ったら
　意外に後半の視聴率は良くなかったらしい。
　後半は少々尊王攘夷など
　難しい内容も多かったせいだという分析ですが

　一番の原因は
　歴史を追い
　ストーリーを追い過ぎて　　
　意外性がなかったことでしょうね。

　　　　　　　☆　☆　☆

　大学のレポートもようやく終え（実はたいしたものじゃないのですが）
　夜はカズオ・イシグロの「夜想曲集」を読む。

　情熱的な恋が次第に年月を経て冷めてくるとき
　新たな愛情が生まれる
　
　そういった愛情に巡り合える人物は幸福だろう。
　歳をとっても
　常に同じ女性に恋をし続けることも
　実は可能だろう。

　ただし
　その為には
　別れる以上の決意と
　平凡な日常に退屈することのない
　想像力と創造力が必要なのだと思う。
　自分と彼女を囲む新たな世界の創出が…。

　中年になってからも読むことのできる
　恋愛小説っていうのはいいものだ。

2010年11月26日23:57

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「神になりたい」と「自己保身」の狭間？

「ならずもの国家」異論
著者：吉本隆明
光文社(2004-01-23)
販売元：Amazon.co.jp
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　てなわけで今日で試験も終了です。
　３年生はいよいよ
　本格的な受験体制に突入です。

　担任を持っていないと
　どこを自分の座標軸の中心に持っていくか分からなくなります。
　宙ぶらりんになったような
　この１年でした。　
　
　冷静になればなるほど
　自分の立ち位置が不安定なのを感じます。
　「立場」も大きく変わったけど
　やはり一人の人間として責任持って発言していきたいです。
　職場の方針に例え反することがあってもです。
　
　「後援会＆祝賀会」にコメント返信しておきましたんでお読みください。
　
　

　　　　☆　　☆　　☆

　　北朝鮮がまた分からない行動に出ています。　
　　私たちはこの国の動きを観るとき
　　ついつい指導者であるあの方が何を考えているの？
　　という目で観てしまいます。
　　よって訳が分からなくなってしまいます。

　　この国は
　　日本と同じ
　　と書くと怒られますが
　　つまり
　　一番トップと
　　実質の行動する人間が別々なのだと思うと納得できるところがあります。

　　少し古い本ですが
　　吉本隆明が「ならずもの国家異論」の中でこう述べています。

　　『僕なりに類推して理解していることは、あの人や周囲は日本の天皇のような存在を
　　　目指しているんじゃないないかということです。（中略）あの人は「生き神様」に
　　　なりたいんじゃないかと思います。そしてそれを世襲させたいと思っているはずで
　　　す。』

　　彼が何を考えているか分からないという疑問に対しては　

　　『要するに生き神様になりたいわけですから宗教的なまでの崇高さというか、敬いの
　　　ようなものを獲得することがテーマになっているはずです。』

　　そんな馬鹿な。国が危機のときになんたる…というのは私たちの感覚で
　　私たちの国にもいたではないですか。つい最近までトップにいたお坊ちゃんが。

　　で、今回の行動についてどう解釈するかというと

　　『あの国で実質的に政治を行っているのは二番手、三番手の人たちに違いありません。
　　　だからあの方が正常であるかどうか、人望があるかどうか、そんなことを問う事じたい
　　　的外れです。「金日正は何をしですか分からない。」という危惧を時々耳にします
　　　けど何をしでかすか分からないのは二番手、三番手の政治の主だった人の方ではない
　　　でしょうか？」
　
　　まあ、誰かが面白くないことでもあって
　（多分、人事異動とか、先を越されたとか多分そのレベル。日本の政治家も同じでしょ）
　　やけになってやったとか
　　実はそのレベルの可能性さえある。
　　戦前日本の軍の暴走へと同じ道筋をとらなきゃいいけど
　　そう願うだけだ。

　　やけになってまた
　　民間人が犠牲にならなきゃいいけど
　　どうしても思い出してしまうのが
　　大韓航空機爆破事件だ。

　　その主犯を
　　VIP待遇でご招待する
　　日本人も全く呆れたもんだ。
　　何考えてるのか分からない
　　そう他の国には観られるだろう。

　　

　
　

2010年11月25日23:59

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「私は悪くない！」と頑張る人々。

哲学者は午後五時に外出する (NATSUME哲学の学校)
著者：フレデリックパジェス
夏目書房(2000-10)
販売元：Amazon.co.jp
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　てなわけで
　試験も終盤に入り
　生徒達も頑張っているだろう（？）
　
　まあ
　色々あるのですが

　責任感のない人に限って
　人になんでも丸投げする癖に
　いざ自分の責任を問われると
　「自分は悪くない」
　と必死に頑張る。

　いや
　でも客観的に観て
　あなたに責任はありますよ。

　といくら言っても
　「私は悪くない。心外だ。」
　と食い下がる。

　こっちにしてみれば
　誰が悪いとか悪くないとかそんなことはどうでもよく
　要は
　その生徒を何とかしたい。

　何とかしたいが
　困った問題を解決しなくてはならない
　と言ってるわけなのですが
　その肝心な問題そっちのけで
　自分が悪くないことを証明するためだけに頑張る

　そんなに頑張るなら
　こんなに問題大きくなる前に
　その生徒に何かできなかったのか？

　そう言うと
　「私はきちんとやってきた。」

　いえ
　客観的に観て
　責任放棄ですよ。

　と平行線
　だから
　あなたが悪いとか悪くないとかどうでもいいんだって
　早く生徒のために仕事しろ！

　と突っぱねましたが…。

　何と他の先生に
　自分がいかにし仕事をしていたかを書かせて
　わざわざ持ってきました。
　開いた口が塞がらない……。

　読みました。
　やっぱり何もしてないに等しいじゃん
　と思いましたが…
　もう面倒なので

　ご苦労さんですねえ（それを書かされた気の毒な先生が）
　と皮肉を言ったつもりが
　ようやく分かったかこの野郎
　と思っているのが分かる。
　ああ面倒臭い。

　そんなことどうでもいいんだってば。
　こんなことになる前に
　責任もって仕事しろって
　全く。
　
　
　とこれは大きな独り言
　
　むしゃくしゃするので
　某先生と飲みに行きました。
　

　　　　☆　　☆　　☆

　　先日の休みに本棚整理していたら
　　読まずに何年も放置していた本発見

　立派な思想や哲学が
　立派な行動を生むとは限らない
　哲学者の方々の素行ははっきり言って無茶苦茶
　現代ならマスコミにたたかれるだろう。

　特に弱点は女性だな
　やっぱり男って駄目だなあ
　どんな立派な人間でもなあって
　改めて思うのでした。

　　
　

2010年11月22日02:22

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ポール・オースター「オラクル・ナイト」を読んで涙が…。

オラクル・ナイト
著者：ポールオースター
新潮社(2010-09)
販売元：Amazon.co.jp
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　てなわけで
　久々の休日
　大学のレポートを書くために
　あくせくと勉強し
　気がつくと外は真っ暗
　
　稽古が始まった頃は
　近年まれにみる暑い夏だったのに
　すっかりと初冬

　夕暮れ後は仕事をする気にもなれず
　数学にも飽きたので
　ずっと読めずにいたポール・オースターの「オラクル・ナイト」を読む。

　ポール・オースターの好きな点は
　平凡な日常のすぐ隣に空いている穴を
　見せてくれることだ。
　
　誰でも落ちてしまう落とし穴
　でも
　人はその穴に実際に落ちるまで
　その存在を見ないふりをする。

　今回の小説の中に
　繰り広げられる小説内小説は
　どちらが現実か分からないほどリアルである。
　最後に青いノートに書き綴った小説が真実なのか虚構なのか
　そんなことはどうでもいいけど…。
　虚構というパズルでも
　空いた穴にすっぽりとはまってしまうことがある。
　そのとき
　人はその虚構を真実だと信じるようになるのだろう。

　友情と裏切り
　愛情と憎悪

　信じるからこそ後者に対する絶望は大きい。
　けれども
　恐らくポール・オースター自信であろう主人公は
　後者の絶望を乗り越えようと
　小説を書き続ける

　自分の汚さを恥じながら
　自分自身の精神力で乗り越えていこうとする
　その姿勢に涙が溢れてしまう。
　それでも愛して行こうとする決意に…。

　　☆　☆　☆

　読み終えて夜中
　この一週間の自分で書いた文章を読んで情けなく思う。
　それでも
　乗り越えてすべての演劇を志す者や
　観客を
　愛する力がまだまだ僕には足りない。

　申し訳ありません。

　　

　

　
　
　

2010年11月20日23:00

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講演会＆祝賀会

てなわけで
　本日は渡辺元智横浜高校野球部監督の講演会

　高校野球の監督ってあちこちで講演しているせいか
　堂々としていて
　しかも話が面白い。

　高校野球というのも
　私たちは単なる高校生の勝負と観ていますが
　実はそこは「教育の場」であることが
　あらためて理解できました。

　この監督でさえ
　現代の高校生の心を理解するのが難しいのだなあって思いました。
　そして
　いいゲームをするためにあ
　しっかりとした
　教育が出来てないといけない。

　ウチの学校からプロに行く
　あの二人も
　制服位きちんと
　着なきゃプロでも勝てないと思います。
　学校代表する人間があれでは
　現場の先生達は何を甘やかしてるんだろうって
　疑問に思います。　

　私たちは演劇ですから
　やっぱり生徒たちの内面を理解することを
　しっかりやっていかないといけない。

　けれども
　どちらかというと
　昔の生徒像
　自分がこうあってほしいという生徒像を
　ついつい押し付けてしまう傾向にあるのが
　「高校演劇」の世界です。
　ウチも含めて顧問が脚本書いたりするときは
　本当にこれで彼らが納得できるのかを
　稽古を通じてぶつけ合う作業が必要です。

　この間の審査に来てい高演演劇会の大御所の脚本を
　何度読んでもおかしいと思いのは、そこが原因で
　これって
　偽善だよなあって思うんです。
　すみません。
　
　それは単なる時代のせいではありません。
　
　高校生とつきあって２５年になりますけど
　実は今も昔も生徒の内面ってそれほど変わっていません。
　むしろやっぱり高校生って純粋な面が多いよなあって
　腹黒の私は常に感じています。
　私のような人間よりよっぽどましだと。

　例えば今回の県大会でのある作品。

　本当に好きだからこそ
　妄想の中で大好きな人を犯す自分のことを許さない。

　そういう心情って今の繊細な高校生にも確実に存在します。
　昔だからではないと思います。
　そう思うのは時代についていけなくて
　高校生たちの表面しか観ていない証拠です。
　この学校の顧問の先生は理解してました
　生徒のことを首をかしげながらも。
　なのに
　現代の高校生ってもっとSEXに対して
　さばけてるでしょ。
　なんて決めつけてるこの方の方が
　分かった振りして
　大いなる時代錯誤です。
　最近は女性も逆に処女が増えてるって言いますしね。
　
　
　ないのは
　この方のよく書いている友情や家族愛の方でしょう。
　このことは
　稽古中に生徒達と話したりしましたが
　現実を観ていない癖に
　演劇の世界で自分の観念を押し付ける
　この姿勢に感心しないしそこは素人だよなあって思うのです。
　　
　近年大きく変わったのは
　監督も仰っていたように
　コミュニケーションの手段が
　携帯電話のメールになたこと
　忍耐強く何かをやることができなくなったこと

　何故なら
　苦労しなくても情報を得たり
　楽しい事をしたりできるからです。
　自分の小遣い程度なら
　気軽にアルバイトをできます
　そういう労働力を利用して
　企業が人件費を抑えようとしているからです。

　けれども
　内面は
　昔以上に不安で繊細
　それは
　自分を支える外堀がないからでしょう。

　自分の欠点を
　許容してくれるような大人や友人
　世の中が勧善懲悪的になり他人に対して不寛容になり
　一歩出れば敵ばかりの世の中で
　負け組にならないように
　必死に子供の投資する親たち
　
　そこには
　「教育」というもののは存在しません
　失敗や過ちから子供は学び成長していくのに
　失敗や過ちを大人や親が子供に許さないのです。
　
　一概には言えませんが
　そのストレスがイジメのひとつの原因にもなっている気がします。

早瀬俊@theater_shun

SHUN先生の腹黒日記